黒沼


本当にイキナリのことだった
だいすきだった絵や文がかけなくなった。
気持ちが落ち込んでたわけではないと思う
だって寸前まであたしは唄を唄ってたから
だけど絵をかいてもこれがあたしの絵だよって威張れるもの
ひとつもできなくて
何枚も 何枚もスケッチブックを破った
絵を描く以外に特にすることもなくて部屋の中ただウロウロして
意味もなくCDをつけてみたり消してみたりして
どうしてってイライラして 何も見えてこなくて
どっかで見た誰かの絵ばっかり浮かぶ
この姿は きっと誰より寂しくて情けなく見えるのだろう

「自分が自分でいられなくなったのはあなたが裏切ったせいだった」
とか 自分の中で発達した言葉でできた文句を自分の中で呟いてみる
その姿もきっとだいすきな君の唄を唄う資格も君を敬うことの資格も
君に憧れる資格も君の眩しい笑顔を見る資格も ないんだろう。

何年か前から
やっぱりあたしはひたすら落ちていってるだけなのだと思う
あぁもう抜け出したんだな 今きっと地面に立ってる あたしはあたしで立ってる
そう思ったこともあったけど きっと誰かの踏み台の上とか空が見えないビルの下とか
そういう場所にしか立ててなかったのかもしれない
その姿のあたしを 君に助けてって恋うことなど 絶対に許されない
そんなことしたあたしがもし生まれたら みんなで殴っていいよ。
ごめんね 申し訳無い気持ちいっぱいある
だけど ただ 君の顔が眩しすぎて君の場所を目指していたことだけは偽りたくないよ
偽りを偽りで隠すことになっても それでも あの時のあたしは嘘じゃないと言い張ってみたい
そう思ったからってきっと抜け出せないんだけど
それにもう なんだか 君の唄から目をそらしたくなる こんなあたしでも君は真っ直ぐ見つめてくれるから
だから 素直に聞けない 素直に 一緒に唄えない。

本当にもう抜けられないかな 本当は抜け出したい

鬱 なのかな
きっとあなたは何も悪くないよ あたしが勘違いしてるだけなの
こんなものをあなたに見せて あたしは同情されたいんだろうか
本当にごめんね 恥ずかしくて仕方ないよ
君が欲しくなる 隣にずっと置いておきたくなる
あたしのためだけに唄って欲しくなる
ごめんね どっかに隠れさせて ビルの影とか
そこで殴っていいよ





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