この間、沢山の光の中で困っていて
でも抱き上げて助けることが出来なかった黒猫
周りのドラムの音の中で叫んでいた黒猫
「その黒猫が光の有る夜 毎晩窓を人間の手で叩くんだ」
そう言って君は泣いた 小さく泣いた

「怖いわけでも申し訳無いわけでもなくて窓なんだよ
ガラスの透き通った窓で、光の所為で窓を見ると自分が映るはずなのに
人間の手で窓を叩く黒猫しか見えなくなるんだ
それがまるで自分のように思えるんだよ」
そう言って君は泣いた 小さく泣いた

周りのドラムの音の中で叫んでいた黒猫の様に 泣いた
沢山の光の中で叫んでいた黒猫と同じに 泣いた

人間の手は誰のもの?
透き通ったガラスの窓は鏡で
周りのドラムの音と沢山の光は同じもので
黒猫は 君で

手を握ったら握り返してきた
弱い力でそれでも強く握ってきたんだよ
そんな風に黒猫は泣いたんだ 君は泣いたんだ
手を握ったら握り返してきた
弱い力でそれでも強く握ってきたんだよ

だから私は
黒猫が上手く溶けるような闇になれるように祈るばかりだ
黒猫の窓を叩く人間の手を包めるように祈るばかりだ
黒猫が怯えない音楽をながせるように祈るばかりだ


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送