僕のしごとはうたうこと
だれよりすてきにうたうこと
だれよりたのしくうたうこと
だけどあまーいお菓子がほしい
だけどあまーいあめが舐めたい
僕のしごとはうたうこと
だれよりすてきにうたうこと
だれよりたのしくうたうこと
せかいのために　うたうこと
つらくもなるし　かなしくもなる
なみだもでるし　くるしくもなる
あまーいお菓子もたべたいし
あまーいあめも舐めたいけれど
きみがほしがるなら　いくらでもあげるよ
きみがほしがるなら　いくらでもうたうよ
きみがほしがるなら　ずっとでもうたうよ
そうだよ
僕のしごとは　うたうこと



僕　の　し　ご　と　は　う　た　う　こ　と　。



あるふゆのひ
きのいぬごやにゆきがつもるひ、
てぶくろとマフラーとぼうしがふたたび出会うひ、
吐くいきがすぐにこおりくもになってあちこちうかぶひ

とつぜん　僕のこえはとまってしまった。

僕はとてもこまった。
ことしもかわらずふゆがあそびにきてくれた。
僕はずっとうたってきたから、しょうがないなあ、て
ひっぱってつれてきてくれたのに
僕がうたわなきゃ、またきっとふゆは帰ってしまうのに
どうしよう、とすごくおもった
うたいかたをおしえてくれたおとうさんはもうとおくにいってしまったし
どうしよう、どうしよう、とたくさんおもったのに
僕のこえはかれてばかりでちっとも流れてくれなかった。
僕は、とてもとても泣きたくなった。
だけど、僕は泣いちゃいけなかったから、いっしょうけんめい泣くのをこらえた。
なみだを流すのは、きみがかわりに泣いてくれるんだ。そう思って、いっしょうけんめいこらえた。
それが僕はいつもかなしかったけど、おかげできみのことを思い出した。
きみはすぐにきてくれた。


どうしたの？

うたえないんだ、ちっとも。
…なみだが、でそうになって、いっしょうけんめいこらえたんだ。
それで、きみを、……おもいだして

そうなの。それは、どうして？

…わからない、どうしてだろう？うたえてたんだよ、いままでずっと。

…そういえば、あうの、とっても久しぶりだね

ほんとうだ、すごく久しぶりだね。
…こえがきけて、うれしい

ずっと、あってなかったから。だから、きっと、うたえなくなった

……そうだね、そうかもしれない。
じゃあもう、うたえるようになってもいいのに、まだ、こえが、でないよ。
…

…わたしが、なけば、きっとうたえる

だめだよ、それは。…きみに　ないてほしくなんか
そのために　おもいだした　…わけじゃ

だけど、それしか、わたしはできないのよ

………きみが、なくの、ずっとかなしかったんだよ。
いつも、僕は、きみのなみだを、とめることが、できないんだよ。

だけど、だから、出会えるんじゃない。
わたしと、きみ。
わたしは、うれしいのよ。
わたしがなけば　あなたはかならずすてきなうたをうたってくれるから。
ほんとうは、ずっときいていたいんだよ。
はるもなつも、あきもふゆも、ぜんぶ無視しても。
それが、すてきなの。いちばんすてきなことだから、なみだをながすの

…僕がうたうからきみはなくの？
僕は　きみがなくから　、うたうのに

それでいいんじゃない。なにもまちがってないじゃない。
わたしと、きみは、いみがあるの。やることがあるの。
それは、ふたりでも、なりたつの。すてきなことじゃない。
わたしには、きみのこえが、ひつようなのよ。わたしのままで、いるために。

僕にも、きみがひつようだよ。きみがいなきゃだめだよ。
きみがないて、僕はなけないから　うたってたのに　それはただしかったんだ

……ほんとうに、ひさしぶり。こうして、出会うの。
だって　ほら、もうやっときてくれたふゆ、すでに無視してる

…ほんとだ、僕、うたえてる。
うれしい。きみがいて　僕がいて　きみはひたすら　ないて　僕はひたすら　うたってる

わたしはきみのぶんまでないて　きみはすべて　…うたってる
ほんとうにひさしぶりに　わたしときみであって
ほんとうにひさしぶりに　…きみとキスした

きみと、キスした。
僕は、ずっとうたってる。
きみが、なきやむまで。



僕のしごとはうたうこと
だれよりすてきにうたうこと
だれよりたのしくうたうこと
せかいのために　うたうこと
つらくもなるし　かなしくもなる
なみだもでるし　くるしくもなる
あまーいお菓子もたべたいし
あまーいあめも舐めたいけれど
きみがほしがるなら　いくらでもあげるよ
きみがほしがるなら　いくらでもうたうよ
きみがほしがるなら　ずっとでもうたうよ
そうだよ
僕のしごとは　うたうこと
きみといっしょに　うたうこと
僕のしごとは　うたうこと
ずっとずっと　うたうこと
きみといっしょに　うたうこと

きみが　なきやむまで。






すべてつつみこもうとするちいさい風とやわらかくだいちをうつやさしい雨がおこした
きせつはずれなふゆのおおきな台風の話。

どこがのどあめかっていうと　きみのなみだをとめるのにも
僕のこえをだすのにも　ふたりがであってきみがなみだをながさなくちゃ、はじまらないっていう。(…)
はげしく無理矢理…けっこうすきなんですけど…。。
ありきたりにきみの笑顔とかじゃないところとか、
なかなきゃなぐさめることもできないし　っていう　男心。(どこが)
ともかく読んでくれてありがとうございました。
９月12日　♪シロップ　クーデター　汚れたいだけ　(だから何)

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